こんにちは、椋 紅緒(むくべにお)です。
次男(自閉症14歳)の行動分析のため、わが家では毎日の行動記録を残しています。
これまでは、iPhoneで手入力したり、次男から目を離せないときはApple Watchから音声入力したりしていました。しかし、起床、食事、排泄、服薬、就寝に加えて、癇癪や自傷・他害なども記録していると、毎日のことだけにけっこうな負担になります。
そこで妻が提案してきたのが、小さなマイクを胸元につけて、次男と過ごしている間の音声を録音しておく方法でした。

手入力だけでは記録が抜けてしまう
行動記録を続けるため、以前から「すべてを完璧に書こうとしない」「重要な出来事に絞る」という見直しはしてきました。
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それでも、何か起きるたびにiPhoneやApple Watchへ入力するのは大変です。次男の対応をしながら、その場で時刻と出来事を文章にする余裕がないこともあります。
手入力版と録音を統合した記録を見比べると、その違いはかなりはっきりしていました。
ある日の手入力版では、夕方の記録がほとんど空いていました。しかし録音からは、iPadを見ていたこと、絵カードを取り出したこと、食べたもの、笑顔だったことなどが分単位で補われました。
大きな出来事だけでなく、穏やかに過ごしていた時間や、要求をどのように伝えたかも後から振り返れるようになったのは大きかったです。
DJI Mic 2のトランスミッターを胸元につける
最初に使ったのは、メルカリで7000円くらいで購入したDJI Mic 2のトランスミッターです。

本来はレシーバーと組み合わせて使うワイヤレスマイクですが、トランスミッター単体でも内部ストレージへ録音できます。小さくて胸元に留められるので、家の中で動きながら記録する用途に向いていました。
ただし、トランスミッター単体では録音形式や時刻の設定に制約がありました。32bitフロート録音に切り替えるには、基本的にレシーバー側での設定が必要なようです。
わが家では、まず24bitのまま使ってみることにしました。今回の目的はきれいな作品を録ることではなく、話した内容をAIが読み取れる形で残すことだからです。
「ログ」と言ってから出来事を吹き込む
録音を始めたら、最初に「8月1日12時15分、録音開始」のように、日付と開始時刻を声に出して残します。
その後は、次男の行動に気づいたときに「ログ」と言ってから、見たことを短く吹き込みます。
- 「ログ、トイレ」
- 「ログ、排便」
- 「ログ、絵カードで散歩を要求」
- 「ログ、散歩を却下されて寝室へ移動」
- 「ログ、笑顔」
ポイントは、解釈を考え込まず、その場で見たことを短く残すことです。
「不穏だった」と一言でまとめるよりも、「散歩を要求した」「却下された」「iPadを持って寝室へ移動した」のように前後を残しておけば、後から行動のきっかけを考えやすくなります。
音声をAIで時刻付きの行動記録にする
一日分の録音が終わったら、音声ファイルをパソコンに取り込み、妻がCursorを使って文字起こしします。
AIには、録音開始時刻を基準にして、「ログ」の後に話した内容を時刻付きで取り出してもらいます。
14:30 トイレ
14:31 排便
14:35 絵カードで散歩を要求
この形になれば、録音を最初から最後まで人が聞き直す必要はありません。
実際の音声には、行動記録とは関係のない家族の会話や周囲の音も入ります。「ログ」を目印にすることで、残したい部分をAIに拾ってもらいやすくなりました。
誤変換はあるので手入力と組み合わせる
音声の文字起こしは完璧ではありません。
実際の記録でも、「寝室」が別の言葉になったり、「ベンチボックス」が「ペンチボックス」になったりしました。周囲の会話が混ざり、意味の通らない文章になることもあります。
多少の誤字なら、AIが前後の文脈から判断して分析できます。ただし、服薬、自傷・他害、物損などの重要な記録や、経緯をしっかり考えて書きたい出来事まで録音だけに任せるのは不安です。
そこで、従来どおりiPhoneで入力した一日分の記録と、録音から作った時刻付きログを統合し、一つのファイルにしています。
録音は抜けを減らすため、手入力は正確さと詳しい背景を残すため。今のところ、このハイブリッド方式がわが家には合っています。
妻との共同作業で記録を統合して分析する
これまで私が作成してきた行動記録は、PowerShellのスクリプトをタスクスケジューラで定期実行し、Obsidian保管庫から妻と共有しているGoogleドライブへ差分コピーしています。
妻はCursorを使って、手入力の記録と録音から作った時刻付きログを統合します。統合版を共有フォルダへ置くと、別のPowerShellスクリプトが私のObsidian保管庫へコピーします。
その記録をChatGPTで分析し、結果もGoogleドライブ経由で妻と共有しています。
流れをまとめると、次のようになります。
- 私がiPhoneで手入力しながら、胸元のマイクでも記録する。
- 妻が録音データをAIで文字起こしし、時刻付きログにする。
- 手入力版と音声ログを一つのファイルに統合する。
- 統合版をObsidianへ戻して、ChatGPTで行動分析する。
- 分析結果をGoogleドライブで夫婦共有する。
今は試行錯誤中なので少しややこしいですが、役割を分けたことで、一人で記録から分析まで抱え込まずに済んでいます。
バッテリー切れをきっかけに長時間録音できる機器も購入
胸元のマイクを使う方法はうまくいきましたが、バッテリーは丸一日持ちませんでした。
8月8日は14時54分に録音を再開し、20時6分にはバッテリー切れになっています。約5時間。これでは夜まで記録したい日に途中で止まってしまいます。
そこで8月11日、Amazonで3999円の超小型ボイスレコーダーを注文しました。商品ページには、32GB、長時間録音80時間、Type-C充電、VOR音声検知、自動保存などの記載がありました。

翌日の8月12日に届き、さっそく使い始めました。商品説明どおりの時間使えるかは、これから確かめていきます。実際には丸一日持ってくれれば十分です。
まとめ
常時録音を取り入れたことで、次男の対応中にスマホを操作しなくても、その場で短く行動を残せるようになりました。手入力だけでは抜けていた穏やかな時間や小さな変化まで拾えるのも助かっています。
録音、文字起こし、統合と工程はまだ多く、誤変換やバッテリーの問題もあります。それでも、記録の負担を減らしながら材料を増やせたのは大きな前進でした。
この方法を考え、AIと壁打ちしながら仕組み化してくれた妻には本当に頭が下がります。新しいボイスレコーダーも使いながら、夫婦で続けやすい形へもう少し整えていこうと思います。
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