
こんにちは、椋 紅緒(むくべにお)です。
自閉症の次男(14歳)の行動記録を月単位で振り返りました。日々の「今日の大変さ」から一歩引いて1か月分を並べてみると、次男の状態が「不穏期」「安定期」「揺り戻し」という波として現れていることが見えてきます。 今回は、2026年5月の記録から見えてきた「わが家の気づき」を整理します。
- 5月の全体像:大きな波と同居する「戻る力」
- 不穏期の原因は「睡眠不足と高覚醒の連鎖」
- 天気は主原因ではなく「警戒レベルの補助情報」
- 安定期を支える「視覚支援」と「役割」
- 月末の揺り戻しから見えた、次の一手
- まとめ
- 追記(2026-06-26)
5月の全体像:大きな波と同居する「戻る力」
2026年5月は、ひとことで言うと波の大きい月でした。
- 5月1日〜7日(移行期): 窓・ベランダ、夜間覚醒、排泄のこだわり
- 5月8日〜19日(不穏期): 不眠、他害、物投げ、設備いじりが集中
- 5月20日〜28日(安定期): 睡眠と生活動作が戻り、学校やデイでも安定
- 5月29日〜31日(揺り戻し): 外出要求や期待外れで再び波立つ
日々の記録だけだと「今日も大変だった」で終わりがちですが、月報にしてみると、崩れっぱなしではなく、ちゃんと戻ってくる力もあることが分かります。これは親にとって大きな救いです。
不穏期の原因は「睡眠不足と高覚醒の連鎖」
5月中旬の不穏期には、他害や物投げ、端末への強い要求が重なりました。 その日の出来事だけを見ると「スマホを渡さなかったから」「期待が外れたから」といった直接のきっかけに目を奪われがちです。しかし月単位で見ると、真の土台にあったのは「睡眠不足と高覚醒の連鎖」でした。 土台が不安定な状態では、普段なら受け入れられる小さな変更も、大きな負荷になってしまうのです。
天気は主原因ではなく「警戒レベルの補助情報」
雨や気圧低下と不穏が重なる日もありましたが、安定期であれば大雨でバスが遅れても崩れませんでした。 天気は主原因というより、「警戒レベルを少し上げるための補助情報」と捉えるのがよさそうです。天気予報よりも、前夜の睡眠、早朝覚醒の有無、端末や食事への執着度を観察する方が、リスク管理として有効でした。
安定期を支える「視覚支援」と「役割」
5月後半の安定期には、マッサージを求めたり、ルーティンをこなしたりと穏やかな姿が戻りました。わが家の場合、特に以下の関わりが有効でした。
- タオル畳みなど、本人が参加できる役割活動
- 絵カードや画像による見通しの提示
- 要求を否定するだけでなく、代わりの活動を示す
- 顔を近づけすぎない距離管理
PECSやスケジュールボードなどの視覚支援は、本人にとって「世界の見通しを立てやすくする道具」としてとても有効なのだと再確認しました。
月末の揺り戻しから見えた、次の一手
月末の揺り戻し(外出要求や排泄の崩れ)は、「また悪くなった」ではなく「次の支援ポイントの発見」と捉えています。
たとえば、食事の要求に対して「ケンタッキー」と大雑把に伝えるのではなく、「クリスピーとバーガー」のように、本人が期待する具体物に近いカードを明示する。こうした小さな調整が、次の大きな崩れを防ぐヒントになります。
まとめ
行動記録を読み返すのは、時に胸が重くなる作業です。しかし月報にしてみると、それは家族の対応を採点するものではなく、次男の波を理解し、次の一手を見つけるための地図に変わります。
現場の対応は決してきれいごとではありませんが、これからも、よかった日も大変だった日も無理なく淡々と記録をつけて、分析に活かしていきたいと思います。
追記(2026-06-26)
こちらの方法で、月報の作成を待たずに普段から俯瞰できるようになりました。併せてお読みください。 www.mukubeni.com